
布団はその種類によっては、自宅の洗濯機やコインランドリーで洗濯することも可能です。
しかし、注意点や判断を誤ると布団が使い物にならなくなってしまうリスクもありますので、注意が必要なことも確かです。
この記事では、布団を自分で洗濯する正しい方法について詳しく解説しています。
Contents
布団を自宅で洗濯する事前準備!洗濯できるか判断しよう
布団を自宅で洗濯するには事前準備が必要です。確認しておくことや、必要なものは次のようなものになります。
- 布団の種類で洗えるか確認する
- 布団の洗濯表示で洗えるかどうかを確認する
- 布団も入る大きなサイズの洗濯ネットを用意する
- 洗剤は中性洗剤を用意する
それぞれについて詳しくみてみましょう。
自宅で洗濯できる布団の種類か確認する
布団が自宅で洗濯できる種類なのか確認しましょう。
布団の種類 | |
---|---|
自宅で洗濯できる布団の種類 | 羽毛布団 ポリエステル布団 アクリル系毛布 布団カバー ベビー布団 |
自宅で洗濯できない布団の種類 | 綿100%布団 綿50%布団 羊毛布団 敷布団 |
上記のとおり、綿布団や羊毛布団、敷布団は自宅で洗濯することができませんので、必ずクリーニングに出す必要があります。
間違えて自宅で洗濯してしまうと、中の綿や羊毛が偏ってしまい、二度と戻らなくなるので注意しましょう。
布団の洗濯表示で洗えるか確認する
布団の洗濯表示を見て、自宅で洗えるのかどうかを確認しましょう。家庭洗濯の基本マークが入っていれば、自宅で洗濯することができます。

表示の中でも、洗濯機利用が可能なものと手洗いのみ可能なものがありますので、よく確認しましょう。
手洗いのみ可能という表示になっている場合は、洗濯機は利用せずにお風呂の浴槽などを利用して踏み洗いやもみ洗いを行います。
洗濯できない場合はクリーニングへ
布団の洗濯表示に家庭洗濯の基本マークに×印が入っている場合や、洗濯表示のない和布団は、残念ながら自宅での洗濯はできません。
その場合は無理に家庭で洗濯しようとせずに、布団クリーニング店へ依頼しましょう。
布団が入るサイズの洗濯ネットを用意する
洗濯機で洗える布団でも、洗濯ネットを利用して洗濯した方が安心です。
洗濯中に起きる布団のねじれや飛び出しを防いで布団が破損してしまうのを防げますし、型崩れや色落ちを防ぐこともできます。
布団が入るサイズの洗濯ネットはかなり大型の物が必要になりますので、事前に準備しておきましょう。店舗によっては取り扱っていない場合もありますので、問い合わせておくと安心です。
ドラム式は洗濯ネットが使えない?
ドラム式の洗濯機でも洗濯ネットは使うことができます。
ただし、ドラム式洗濯機に対応した、ファスナー部分が隠れるタイプのネットをおすすめします。
これは、ドラム式のたたき洗いで洗濯ネットのファスナー部分が出ているとたたき洗いの際に洗濯層を傷つけてしまうためです。
加えて、乾燥の際はネットを外さないと中までしっかり乾燥することができない可能性があります。
洗濯ネットは乾燥時にははずすようにしましょう。
洗剤は中性洗剤を用意する
布団を洗濯する時の洗剤は、中性洗剤を利用するようにしましょう。中性洗剤とは、一般的に「おしゃれ着洗い」と言われている洗剤です。
特に羽毛布団はアルカリ性の洗剤を使用すると、ダウンの油分を落としてしまって本来の良さを損なってしまう場合がありますので、洗剤選びは注意が必要です。
中性洗剤は洗浄力が穏やかなので、側生地の襟元などに汚れのひどい部分がある場合は部分洗いをしておくことをおすすめします。
洗濯する際には中性洗剤を水またはぬるま湯に溶かしてから、布団を入れるようにしましょう。
後から洗剤を入れると、洗剤の原液が布団に部分的にかかってしまい布団の色落ちの原因になったり、全体的に洗剤成分がいきわたらないために洗い残しが出たりしてしまいます。
布団を自宅の洗濯機で洗う方法
布団を自宅の洗濯機で洗う方法は次のようになります。
- 洗濯表示を確認して、洗濯機で洗えることを確認する
- 布団を洗濯ネットに入れる
- 中性洗剤を先に水に溶かしておく
- 空気を抜きながら洗濯機に布団を入れる
- 洗濯機を操作して洗濯する
事前準備を行っておけば、実際に洗濯する方法はごく簡単なものです。
洗濯ネットの利用や洗剤を先に溶かしておくなどのポイントをしっかり押さえて洗濯を行うことで、失敗を防ぐことができますので、必ず守るようにしましょう。
洗濯機に毛布洗いなどの大物洗い用のコースがある場合はそのコースを洗濯すると、より適した洗い方で洗えます。
布団の種類ごとの詳しい洗濯方法は次の記事にもまとめています。




布団をコインランドリーで洗濯する方法
- 洗濯表示を確認して、洗濯機で洗えることを確認する
- 布団を洗濯ネットに入れる、もしくは布団を縛る
- 適した洗濯機のサイズを選んで布団を入れる
- 洗濯を開始する
コインランドリーでは洗濯洗剤を選んだり、自分で洗剤を溶かしておくことはできませんので、家庭での洗濯との手順の違いはこの部分だけです。
洗濯洗剤を選べないため、素材によってはコインランドリーの利用は控えておいた方がいい場合もあります。
逆に家庭と違って洗濯機のサイズを選べますので、少し余裕のあるサイズを選ぶことをおすすめします。
大体洗濯槽の3分の1程度の隙間が空いていると、きれいに洗いあげることができます。
次の記事に布団をコインランドリーで洗う方法を詳しくまとめているので参考にしてみてください。



布団を洗濯した後の乾燥方法
乾燥方法としては2通りあります。
布団を乾燥させる方法は3つ
- 天日干し
- 陰干し
- コインランドリーの乾燥機で乾燥させる
羽毛布団は側生地が傷むので、天日干しはおすすめできません。布団の種類ごとに、次のような干し方を行いましょう。
布団の種類 | かかる時間 | |
---|---|---|
天日干し | ポリエステル布団 アクリル系毛布 布団カバー ベビー布団 |
1〜2日 |
陰干し | 羽毛布団 | 2〜3日 |
布団を干して乾燥させるには、物干し竿2本に布団を股がけし、重さを分散させることをおすすめします。
ただし、上記のとおりしっかりと乾燥させるには思いのほか時間がかかるので注意が必要です。
乾燥だけでも、コインランドリーを利用した方が確実に乾くのでおすすめです。



中途半端に濡れた状態が長引くとイヤなにおいの原因になったり、カビが発生する場合があるので、自宅乾燥はあまりおすすめできません。
布団の素材ごとの洗濯の注意点
家庭やコインランドリーで布団を洗濯する際にも、素材によって注意する点がいくつかあります。
- 羽毛布団
- 綿布団
- ポリエステル布団
これらの素材それぞれの注意点について詳しくご紹介しましょう。
羽毛布団(ダウン)の注意点
羽毛布団を自宅で洗濯する際に特に注意すべきなのは以下です。
- 洗濯機に入れる場合は空気をしっかり抜いて入れる
- 洗剤は中性洗剤を使用する
- なるべくコインランドリーで乾燥させる
洗濯の際に、羽毛布団は空気をたくさん含んでいるため、洗濯機に入れる時には空気をしっかり抜いてから洗剤を溶かした水へ沈めましょう。
選ぶ洗剤もアルカリ性のものだとダウンに含まれた天然の脂まで落としてしまいますので、必ず中性のものを選びましょう。
羽毛布団は自宅で乾燥させると、中のダウンが偏った状態で乾いてしまって、羽毛布団の持ち味であるふんわり感が失われてしまいます。
羽毛布団は、できればコインランドリーで乾燥する方が早くふんわりと仕上がるのでおすすめです。






綿布団の注意点
綿布団は基本的に自宅での洗濯は不可です。
以下の記事でも詳しく解説しています。



綿には自然の油分が含まれていて繊維同士が固く絡み合うのを防いでくれているので、ふんわり感を保つことができています。
洗濯でその綿布団のふんわり感の要とも言える油分を取り除いてしまうと綿が固く絡み合ってしまうので、自宅での洗濯はできないのです。クリーニングは可能ですので、綿布団を洗濯したい場合はクリーニングに出すようにしましょう。
ポリエステル布団の注意点
ポリエステルの布団は丈夫でへたりにくいのが特徴ですが、洗濯の際には以下の点に注意しましょう。
- 表面のほこりを掃除機などできれいにしてから洗濯する
ポリエステルは化学繊維なので、静電気が帯電しやすく、ほこりを寄せ付けやすい難点があります。
表面に集まっているほこりを掃除機で先に取り除いておくことで、濡れて固まってしまうのを防げます。
ポリエステル布団の洗濯方法に関しては、次の記事でさらに詳しく解説していますので、参考にしてみてください。



布団はどのくらいの頻度で洗濯すれば良い?
- 布団カバーの洗濯頻度
- 布団本体の洗濯頻度
それぞれのベスト頻度を見ていきましょう。
布団カバーの洗濯頻度
布団カバーは、出来れば週1回程度洗濯するのが理想です。
毎日の洗濯にかさばる布団カバーが追加されるとなると家族分を週1回洗濯するだけでも大変ですが、布団カバーは目立つ汚れがなくても汗や皮脂、角質などで思っているよりも汚れています。
皮脂や角質、フケが付着している布団カバーは放っておけば雑菌やカビの温床になってしまいます。布団を清潔に保つためにも布団カバーも清潔に保っておくことが大切です。
次の記事で、布団カバーの洗濯について詳しく解説していますので、合わせて参考にしてみてください。



布団本体の洗濯頻度
布団本体の洗濯頻度は、半年~1年に1回が望ましいです。
掛布団ならシーズンが終了した時点で1回か使用する直前に1回、もしくは両方の時期に洗濯すれば洗濯頻度として十分です。
毎日使うものだから清潔を保ちたいと、あまり頻回に洗濯するのは大変ですし、布団自体を傷めてしまう可能性もあります。
布団を乾燥させたり、掃除するなどの日頃のお手入れで清潔を保つようにしましょう。
以下の記事に、厚生労働省と、布団メーカーがどのくらいのクリーニング頻度を推奨しているかを紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。



布団の洗濯でダニも除去できる?
布団を洗濯すれば、ダニやダニのフンなどのアレルギー物質はほとんど洗い流されてきれいになります。
しかし、一旦きれいになっても毎日の使用で角質やフケが中綿に蓄積されていき、それがダニのえさになって再びダニの温床になってしまいます。
ダニの温床化を防ぐためにも、半年~1年程度で定期的に布団を洗濯しましょう。
また、日頃のお手入れとして天日干しやダニのフンや死骸を掃除機で掃除するなどをこまめに行うことで、洗濯と洗濯の間も布団を清潔に保てます。
ダニを死滅させるには洗濯ももちろんですが、日頃のお手入れも今一度見直してみて下さい。