この記事では布団別の適切なクリーニング頻度と、日々の手入れについてご紹介します。
布団って一体どのくらいの頻度でクリーニングすれば良いの?しばらく洗っていないから、クリーニング出した方がいいのかな・・・。
布団は寝ている間にかいた汗や、体から出る角質、皮脂は水溶性の汚れが、洗濯やクリーニングしない限り布団に蓄積されていきます。
汚れは臭いの原因だけでなくダニのエサにもなり、10年洗っていない布団には50万匹ものダニが生息しているとの検証結果もあるようです。
この布団の蓄積汚れを落とすには水洗いでクリーニングするしかありませんが、布団のクリーニング頻度についてはあまり知られていません。
目次
布団は汗や皮脂を吸っています。
もし今お使いの布団を持ち上げたときに重いと感じたら既に洗い時です。
洗うことでへたりが回復し、保温性がアップする効果もありますので、一度キレイに洗ってリセットしましょう。
ここからはキレイになった布団を、その先も清潔に保つための洗濯頻度について「羽毛布団などの一般的な布団」「こたつ布団」「ベビー布団」の三点を取り上げてご説明します。
羽毛布団や木綿、ウールの布団は寝具として一般的ですが扱いが難しいため、洗濯したいけどタイミングがわからなくて困っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、次の2つの組織が推奨する布団クリーニングの頻度への見解についてまとめてみました。
詳しく解説します。
厚生労働省が提示する「旅館業における衛生等管理要領」には、旅館の寝具の推奨管理方法について詳しく記載があります。
具体的には「布団及び枕にあっては、6ヶ月に1回以上その汚れ等を除去するため丸洗い」が望ましいとされています。
以下、引用箇所です。
布団、枕、毛布及びこれに類するものは、日光消毒と十分なはたきを適切に行い、1月に1回以上、その中心部の温度をおおむね60℃30分間加熱乾燥する方法又はこれと同等以上の効力を有する方法による加熱処理(暫定的処理基準とする。)を行うことが望ましいこと。
また、布団及び枕にあっては、6月に1回以上その汚れ等を除去するため丸洗い(洗濯物に洗剤液及び水を直接吹きつけるなどして行う洗濯方法であり、もみ洗い処理工程がないものをいう。以下「布団丸洗い」という。)を行うことが望ましいこと。この場合、布団丸洗いは、前記と同様の効力を有する加熱処理工程を含めることが望ましいこと。
参照元:公衆浴場における衛生等管理要領等の改正について(厚生労働省)
以上から、加熱乾燥に加え、半年に一度の洗濯(クリーニング)を推奨しているということがわかります。
ただし、あくまでも旅館業という衛生面に特に気を遣う施設での話なので、一般家庭ではここまで徹底する必要はないかもしれませんね。
次に室町時代から続く老舗、東京西川の見解を見てみましょう。
これまで「洗えない」とされていた羽毛布団や羊毛布団ですが、最近、布団を丸洗いする業者が増え、その人気が高まりつつあります。布団は毎日使うものだけに汚れ方は意外と早く、3~4年に1度は丸洗いしたいものです。さらにリフォームすることで寿命はグンとのびます。
参照元:東京西川オフィシャルHP
こちらも半年に一度とは行かないまでも丸洗いを推奨していますが、より力を入れてほしいのがこまめなお手入れだと言います。
以下、引用です。
羽毛布団「時々は外に干して乾燥を」
羽毛布団は吸湿性・放湿性にすぐれているので、普段は風通しのよい日陰に干すだけで十分。
月に1~2回天日に干すのがおすすめです。
参照元:東京西川オフィシャルHP
洗う頻度は少なくても、干して乾燥させることが大事だとわかります。
ちなみに、布団メーカーの多くは、天日干しは羽毛を痛めてしまうので陰干しを推奨しています。
2件の見解をふまえたうえで、布団の洗濯(クリーニング)頻度は半年~1年に一回をおすすめします。
各機関の見解 | 頻度 | 手入れ |
---|---|---|
厚生労働省の見解 | 6ヶ月に一回 | 1ヶ月に一回の加熱乾燥 |
布団メーカーの見解 | 3〜4年に一回 | 月に1〜2回の天日干し |
上記を踏まえたクリーニング頻度 | 半年〜1年に一回 | – |
理由は気持ちよく使うためというのはもちろん、アレルギー対策としてです。
特に寝具には花粉、ダニ、カビなどが多く入り込んでおり、睡眠中にこれらを吸い込むことでアレルギーを悪化させている可能性があります。
陰干しだけでは除去することができないため、コインランドリーでの洗濯やクリーニングで丸洗いする方が良いでしょう。
でもコインランドリーの洗濯が面倒、という方には宅配クリーニングがおすすめです。
クリーニング会社によっては集荷に来てくれるだけでなく、業者によってはクリーニングが完了したらそのまま次のシーズンまで保管してくれる便利なサービスもあります。
こたつ布団のクリーニング頻度については、ワンシーズンに2回で良いでしょう。
タイミングとしては、こたつ布団を出す時としまう時です。
しまう前にキレイに洗っていても、ダニは押入れの中でも繁殖しますから、布団を出すときにもできれば洗ったほうが気持ちよく使えます。
最近のこたつ布団の詰め物はポリエステルが使われていることが多く、軽量で洗いやすいのですが、もし中綿に綿やウールが使われているなど家庭で洗うのが難しい場合は、こまめに干すことをおすすめします。
また、こたつ布団は食べこぼしなどでどうしても汚れやすいですよね。
汚れたときには速やかにつまみ洗いをすれば一部分だけの洗濯で済みます。
また、撥水加工付きのこたつ布団カバーを使えば、食べこぼしが布団にしみるのを防いでくれます。
こたつ布団をクリーニングに出す場合は次の記事を参考にしてみてください。
自宅で洗う場合は、次の記事に方法をまとめていますので、合わせてご覧ください。
ベビー布団は大人の布団よりもこまめな洗濯がおすすめです。
ベビー布団のクリーニング頻度としては、月1回程度が良いでしょう。
理由は以下の4点です。
ベビー布団のクリーニング頻度が月1回の理由 |
---|
赤ちゃんは大人の約2倍もの汗をかく |
ミルクの吐き戻しが多い |
肌がデリケートなのでダニなどがアレルゲンになりやすい |
12時間以上布団の上にいる |
最近では赤ちゃんの布団は丸洗いできる仕様が主流になっていますし、サイズが小さく洗濯機に入るので、ご家庭で簡単に洗濯ができます。
日々のケアとしては、週に2回は風通しの良い場所に干して、汗を十分に放湿させることも忘れないでください。
夏は汗をたくさんかくし、冬よりも布団のクリーニング頻度を増やしたほうが良いのでは?
湿気が多く気温の高い夏には、寝ているときの汗の量も多くなり、布団に潜む細菌やダニにとって増殖しやすい環境になります。
しかし、布団に関しては、クリーニングの頻度を上げるよりも日頃の手入れが大切です。
頻繁なクリーニングは布団を傷めてしまいますし、お手入れだけでもダニや細菌の増殖を抑えることはできます。
次に布団のお手入れ方法をご紹介しますので、夏はこまめに行うようにしてくださいね。
布団を気持ちよく使うためには、定期的なクリーニングだけでなく、日頃の手入れも大切です。
以下に具体的な方法とその頻度をまとめました。
手入れ | 期待できる効果 | 頻度 | 時間帯 |
---|---|---|---|
掃除機 | ダニ、ダニの死骸やフン、埃、花粉を除去 | 週2回 | いつでも |
布団カバー洗濯 | 細菌、カビ、ダニの除去 | 週1回 | いつでも |
天日干し/陰干し | 湿気の放出⇒ダニ抑制、カビ予防 | 羽毛布団:月1回 木綿布団:週2回 シルク布団:月1回 合成繊維布団:週1回 羊毛布団:月2回 | 午前10時~午後2時までの間 |
※羽毛布団の場合はダメージを避けるため、天日干しはせずに陰干しするようにしましょう。
また、特に夏は室内の換気やエアコンを使用することで湿度を下げるなどの工夫も必要です。
布団の寿命を長くするためにも正しいケアを心掛けましょう。
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