ここでは、特に宅配クリーニングのトラブル事情や具体的な事例と、そのトラブルを未然に防ぐ手段を解説していきます。
宅配クリーニングでトラブルってあるの?あるならどんなトラブルがあるのか知りたい・・・
クリーニングはクレーム産業と言われているように、トラブルが起きることは少なくありません。
特に2014年頃から急増しているのが宅配クリーニングのトラブルです。
目次
宅配クリーニングで起こりがちなトラブルの事例は次の5つです。
宅配クリーニングのトラブル事例 |
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紛失 |
過剰請求 |
納期遅延 |
クリーニング事故 |
連絡が取れない |
宅配クリーニングのトラブル事例5つと、その原因を解説します。
宅配クリーニングに出した衣類が紛失してしまうトラブルは、信じられないようですがまれに起こります。
紛失トラブルが起こる原因としては、タックという細長い紙のつけ間違いや洗濯中のタック紛失、他の衣類に紛れ込んで誤送される、などがあります。
管理がずさんな宅配クリーニングだと、紛失も割と頻繁に起きているようです。
宅配クリーニングのトラブルのひとつに、過剰請求があります。
宅配クリーニングでは、衣類の送付後にクリーニング料金が決定するため、自分の想定していた料金よりも高くなることがあります。
パック料金制の宅配クリーニングは、料金が変動することはあまりないですが、個別料金の宅配クリーニングだと、試算よりも高くなってしまったということは十分有り得ます。
例えば、ダウンジャケットだと思って出したものをダウンコートに分類されると、自分の見積もりよりも千円以上高く請求されることもあります。
この顧客と宅配クリーニング業者の見解の相違がトラブルに繋がるのです。
宅配クリーニングのトラブルとして、納期遅延も存在します。
宅配クリーニングの納期は、業者によって大きく差がありますが、おおむね一週間程度です。
直接持ち込みの実店舗とは違い、宅配の往復日数で2,3日かかることに加え、衣替え時期などの繁忙期にはクリーニングに時間がかかりますので、納期が遅くなることもあります。
返却予定日になっても連絡すら来なかったというトラブルは多いです。
宅配クリーニングのトラブル4つ目は、クリーニング事故です。
クリーニング事故の中でも、多いのがワイシャツのボタン欠けと色落ちのトラブルです。
ボタン欠けは、特に安い宅配クリーニングで、プレス機の当てかたが悪く圧力で割れることがあります。
色落ちは、汚れ落ちの良いアルカリ性洗剤を使用した場合に起こることがあります。
宅配クリーニングでのトラブルの最後のひとつは連絡が取れないことです。
宅配クリーニングでは、電話やメールが連絡手段になります。
しかし、「何度電話をしても通話中」「いつまでもメールの返信がこない」という宅配クリーニングが中にはあります。
比較的、会社自体が駆け出しで、社内体制がしっかり整っていないときに多いトラブルと言えます。
宅配クリーニングのトラブルを避けるためには、出すとき、受け取るときに衣類を事業者と消費者双方でチェックすることが重要です。
しかし、宅配クリーニングでは対面でチェックができないため、消費者がトラブルを避けるために事前に確認しておくべき項目を6つご紹介します。
トラブル回避のためのチェックリスト |
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信頼できる宅配クリーニングを利用する |
事前に衣類の写真を撮っておく |
失敗したくなものは高級クリーニング専門店へ |
クリーニング対象外アイテムは確認しておく |
不明点は必ず確認 |
賠償基準を確認しておく |
上記チェックリストについて詳しく解説します。
トラブル回避方法で一番重要なのは、信頼できる宅配クリーニング業者を利用することです。
宅配クリーニングの信頼性を見極めるには次の点を確認します。
次で信頼できる宅配クリーニングを紹介しているので、参考にしてみてください。
クリーニング事故のトラブルに合った場合、「元々損傷していた」と言われるひどいケースも中にはあります。
このトラブルを避けるために、クリーニング前の状態をデータ保存しておくことは有効な手段です。
高級品やハイブランド品などの大切な衣類は、高級宅配クリーニング店に出すのがトラブル回避には一番有効です。
高級クリーニング店では基本的に検品から仕上げまで、一点ずつ行います。
その分料金が高くなりますが、丁寧に取り扱ってくれるので安心して依頼することができます。
宅配クリーニング業者によって、取り扱いができないアイテムがありますが、間違えてそれらのアイテムを依頼してしまっても返金されないことがあります。
このトラブルを避けるために、宅配クリーニング業者の公式サイトに記載されている「取り扱いできないアイテム」をしっかり確認してから依頼するようにしましょう。
宅配クリーニング業者の公式サイトを見て「対象の衣類がわからない」「〇日までに必ず届けてほしいけど可能なの?」など、少しでも疑問に思ったことは、できれば注文前やアイテムが先方に到着する前にメールや電話で確認しておきましょう。
消費者と事業者の間の認識の違いはトラブルの元です。
衣類が紛失・破損したときのクリーニング事故では、事業者独自の賠償基準が適用されたことによるトラブルが目立っています。
宅配クリーニング業者によって賠償基準は異なるので、補償の上限金額などをきちんと把握しておきましょう。
宅配クリーニングのトラブル回避方法を実践しても、トラブルが起きる時は起きてしまいます。
トラブルが起きてから時間が経つと原因の究明が難しくなるので、届いたら迅速にアイテムの点数と状態をチェックしましょう。
チェックが終わるまでは洗濯タック(識別番号付きの細長い紙)はつけたままにします。
万が一、宅配クリーニングでトラブルが起きてしまった時の対処法を3つご紹介します。
宅配クリーニング業者のサイトに賠償基準が記載されています。そこに賠償額の算出方法が示されています。
一般的には、全国クリーニング環境衛生同業組合連合会が定めるクリーニング賠償基準が適用されることが多いですが、宅配クリーニング業者独自の賠償基準を適用する所もあります。
宅配クリーニング業者の本社・運営元と電話やメールで連絡を取り、現在のトラブル状況と補償に関する要望をはっきり伝えます。
引き続き着用できる程度の状態なのか、着用に耐えないため業者が引き取るのかで補償額の算出方法は異なります。
あとは賠償額の算出のため、購入時の金額と経過月数がわかっているとスムーズです。
宅配クリーニング業者の本社や運営元に連絡してもトラブル対応してくれない場合や、クリーニング会社が他のものの過失により事故が発生したことを主張して消費者が納得できないときは、消費者センターへ連絡しましょう。
第三者機関による調査を行うことになります。
「消費者ホットライン」188は全国共通の電話番号で、地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してくれます。
宅配クリーニングのトラブルを解説してきました。
宅配クリーニングはその性質上、トラブルが店舗型よりも多いと思われがちです。
しかし、以下のグラフを見てみると、宅配クリーニングが増えてきた2010年頃からクリーニング全体の相談件数は減ってきているのです。
参照:厚生労働省(クリーニング業に関する独立行政法人国民生活センターの報道発表について)
確かに、宅配クリーニングが増えたことで宅配クリーニングのトラブルも年々増えていますが、クリーニング業界全体としては減ってきています。
つまり、店舗型クリーニングよりも、宅配クリーニングの方がトラブルが多いという見方はあまり適切ではないと言えるのです。
当サイト「宅配クリーニング博士」編集部が総力を挙げてクリーニング店36社を徹底比較し、ランキング化しました。
価格と品質のバランスが取れた優秀な宅配クリーニング店が分かるので、クリーニング店選びの参考にしてみてください。